イジワル王子と屋根の下



同じように席に着く私に、その目は不思議そうにこちらへ向く。



「…?お前飯まだ食ってなかったのか?」

「うん。どうせだから一緒に食べようと思って待ってた」

「…お前、本当犬なのな」

「なっ!別に一人で食べても美味しくないから待ってただけで…」

「へいへい。よし、食っていいぞ」

「もう!犬扱いしないでよ!…あ、どう?煮物おいしい?」

「味が濃い。殺す気か」

「何その言い方!」

「…あ、でも」

「?」



もぐもぐとごはんを食べながら、瞬は思い出したように呟く。


< 97 / 268 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop