「約束」涙の君を【完】





放課後になり、3人でバスに乗った。



そして駅まで行くと、


そこからまた、隣の市のショッピングセンター直通のバスに乗り込んだ。




「クリスマスは、もちろん祥太とデートするんでしょ?」



バスの中で、杏が聞いてきた。



「うん。杏とあおいは?」




「私はもちろんデート。あおいは?」


杏はあれからもずっと彼氏と続いている。

どうやら最長記録更新中らしい。



「うん。私は……」



あおいは、顔を赤くした。



「と、泊まることになってんだ。


賢人の家に……」




バスの手すりに掴まりながら、


3人の真ん中にいたあおいを、杏と挟んでぐいぐい押した。



「ちょっ、ちょっと押すなって」


「いいねいいね!いい感じじゃん!」



「……でもちょっと緊張する、うん」



「大丈夫だって、あっという間だって。




優衣もそのうちそういう時がくるから、覚悟しといた方がいいよ~って、

祥太はしないか……」





「あ……いや……」



一気に顔が熱くなった。



「ええええ!!!」
「ええええ!!!」




二人してバスの中で大きな声を出したから、


数人乗っていた乗客から睨まれてしまった。









< 219 / 266 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop