CINDERELLA STORY~貴方に巡り会えた奇跡~
白い薔薇が好き

そう言った私の言葉を覚えてくれたのか、篤人からは抱えきれないくらい大きな白い薔薇の花束が届けられ、花束にはメッセージカードまで添えられていた

最高のステージだったって事と、6曲目の曲が一番好きって事が書かれてあったメッセージカード

6曲目って書いてある事から、客席で書いてくれたんだぁ~

そう思うと私は嬉しくって、カードには電話するって書いてあったけど、直ぐにお礼を言いたくて篤人に電話しちゃったのだった


『はい‥‥』

「篤人?
 花束とカード、本当にありがとう♪」


日本の男の人が花を買うのって、凄く勇気がいるって篤人が言っていた

それなのに、こんなに大きな花束を買ってくれたなんんて‥‥


『凄く、良いコンサートだったよ!!
 疲れてるんじゃない?』

「大丈夫!!
 篤人の声を聞いたら、疲れなんて吹っ飛ん‥‥」


あっ!!

私ってば、何て事を!!

コンサートの興奮から感情が高まってるせいか、私は篤人の声を聞いたら疲れなんて吹っ飛んじゃうって言い掛けた言葉を慌てて閉じた

ってか、もう遅い?

篤人は、黙ってしまっている

どうしよう‥‥

何か切り返さないと‥‥


「あ、篤人は‥‥
 今から寮に帰るの?」

『えっ?
 あぁ~、これから万里也と晋也と飯を喰って帰ろうかと思って‥‥』


何か、やっぱり微妙な空気が漂ってしまっている

あぁ~

言わなければ良かった!!


「そっかぁ~
 気を付けて帰ってね
 じゃあ、また‥‥ね!!」


これ以上、何か話してると墓穴を掘りそうだったし、何だか重苦しい空気に耐えられないって思った私は、折角掛けた電話を篤人の言葉を聞かないまま切ってしまったのだった

大和マリナーの寮で暮らしているって言っていた篤人

何とか切り返して、その事を口にしてみたものの雰囲気は重く感じられた

ってか、私の気持ちに気が付いたのかもしれない

だから、篤人は黙ってしまったのだ

黙るって事は、迷惑って事だよね?

はぁ~

そうだよね‥‥

まだ会ったのだって3回だけだし、メールや電話なんて友達感覚で出来るものだもん

篤人は、純粋に友達としての私を求めていただけで、それ以上の進展を望んではいなかったって事だ

それなのに‥‥

私ってば、何て失態を‥‥

って言うか、それを早くに気づけたって事は良かったって事なのかな?

諦められるし、変に期待感を持たないで済むのだから‥‥

でも‥‥

私は、自分でも何を考えれば良いのか分からなくなってしまった

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