もっと傷つけばいい
「――初めてだから、よくわからない…」

あたしはソウに言った。

「――初めて、だったの?」

そう聞いた彼に、あたしは首を縦に振ってうなずいた。

つきあった人はいた。

でも、その人とは関係を持つ前に別れた。

「――そうか、初めてか…」

ソウは呟くように言った。

それから考えると言うように、それまで服の中を動き回っていた手を止めた。

めんどくさい…って、思われてしまったのだろうか?

「光栄だな」

ソウが言った。
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