【完】ダンデライオン
ウィルさんが説明してくれたそれが、この国にかかった魔法の全てだった。
「……そんな。」
「私と…オオカミのマグノア以外知らないことよ。私は占いで分かったことだけど、マグノアはそれを見ているはず…」
「マグノア……」
お城の中に昔は住んでいたって言ってたし、それで見ているんだろうな。
ウィルさんは、ふー…とため息をつくと、ローズティーを飲んだ。
「でも、国王もバカよね。」
「ば、ばか……?」
ウィルさんの言い方にはさすがにビックリした。
国王に向かってそんなこと言っていいの?
「ずっと一緒にいたいって魔法を探してたのに、夢中になりすぎて女王のことをろくに見てない。エルノも、まだ小さいのに。」
「あ……そうですね…」
それは確かに、そうだと思った。
私もローズティーを一口。
「なんていうの…?大切なものをしまう箱を一生懸命作ってる時に、大切なものを置きっぱなしにしてて失くしちゃった……的な。」
うん、まぁ確かに的確な例えだと思う。
「でも…大切な人とは、ずっと一緒にいたい。その気持ちは、痛いほど分かるよ。」
ウィルさんも、かつてのおばあちゃんと過ごす日々に、永遠を願っていたんだろうか……。