【完】ダンデライオン
私のおばあちゃんには、滅多に会えるわけではない。
最後に会ったのは5年前。
片道4時間かけて着く超田舎に住んでいて。
確か、ものすごく山奥だった。
おばあちゃんは一人暮らし。
おじいちゃんは私が産まれる前から亡くなっている。
おばあちゃんに一人暮らしで寂しくないのって聞いたら「そんなことないわ」って言っていたけど。
私は寂しいと思う。
おばあちゃんはいつもニコニコ笑っていて、見た目が若くて、いつもキレイな人。
とても優しくて、色んなことを教えてくれる。
それに、悪いことはちゃんと叱ってくれる。
そんなおばあちゃんは、自分のことを魔法使いだと言った。
おばあちゃんは私に嘘をついたことはなかった。
私には、嘘を言ってるとは思えない。
でも、現実には魔法は存在しないから嘘なのかな?
---そんなことをふと思い出して考えていたある日、私は魔法を知る。