【完】ダンデライオン
「昔のことだけど…たんぽぽちゃんは魔法使いになりたいって言ってたわよね。それって、今もそう思ってるんでしょ?」
「なに、言ってるの…?魔法を使えないのに、魔法使いにはなれないよ…」
おばあちゃんはニコッと微笑む。
「良かった。そういう返事が返ってくるってことは、まだ興味あるのね!」
…はい?
…そういうことになるかな…??
そしておばあちゃんは、突拍子もないことを提案してきた。
「ねぇ、たんぽぽちゃん。行ってみたくない?魔法の世界に!」
「は…はぁあー!?」
魔法の世界!?
い、意味が分からない…!!
でも、おばあちゃんの顔は、真剣そのものだった。
「おばあちゃんは実は、異世界の……魔法の世界の者なの。本当はあなたのお母さんとは何の関係もない。たんぽぽちゃんのおばあちゃんでもないの。」
おばあちゃんは、机の本を数冊手にとり、トントンとまとめだした。
「たんぽぽちゃんたちの、おばあちゃんとの記憶は全部作られたものなの。」
「えっ?でも、本当に色んな記憶もあるし、家にはおばあちゃんとの写真もあるよ?」
「全部、おばあちゃんの魔法なの。」
……なんか、信じられない。
この話をどこまで信じて良いものか、よく分からない。
「おばあちゃんがいた異世界はね、雪の国なの。……どんなに時がたっても解けることのない雪の国。」