【完】ダンデライオン






「たんぽぽ……」




エルノが、私の肩を優しく抱く。


エルノも、静かに涙を流していた。






「…魔法、とけたのかな……?」




エルノに、ふと質問をしてみた。
すると、エルノはちょっと困った顔をした。




「……うん。……多分ね。」




エルノの頼りない返事に、思わず吹き出す。



「何それ……」





ふと、私の頬を伝っていた涙がポタポタと雪の上に落ちた。
すると、淡い光を放ちながら、雪がとけて雪の下にある土が見えた。




「……?」




そしてむき出しになった土の地面がポウ…と光って、タンポポの花が突然現れた。





「………え????」




「…どーしたの?」




突然の私の声に、エルノも気になったのか私の視線をたどる。
そして、突然現れたタンポポの花にエルノも驚いた。




「何…これ…?」




エルノは多分タンポポの花を見たことがないんだと思う。
キョトンとしている。




「これが、タンポポの花……前に話した、私の名前と同じ花だよ。春に咲く花……」




そこまで説明して、ハッとする。












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