【完】ダンデライオン







一際強い光を感じなくなり、目を開けた時……そこは、特に変わらない景色が広がっていた。




ただ、一つ違うのは……




「……!マグノア!」





私の近くに横たわっていたマグノアに駆け寄る。





マグノアは、目を閉じていて、眠っているかのように、ただ穏やかな顔をしていた。



だけど……名前を呼んでも、目を開けることはなく…その口が憎まれ口を叩くこともなかった。






「………っ!」





もう、私は立ち上がることさえできなくなって、その場にへたり込んだ。





悲しい、とか意識する前に…涙があふれ出した。どんどん頬を涙が濡らしていく。
目頭が熱くて、喉がひきつるように苦しい。





ただ穏やかに、安らかに。
彼に、永遠の眠りを……。





そう祈ること以外、私にできることなどなかった……。









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