実は、彼女はご主人様でした。
押し切られる感じで、桜雪はキッチンに向かい、真人は廊下を出て玄関近くにある階段を上った。


上りきった廊下から見える部屋は計4部屋。


1階の広さを見れば、予想できる部屋数だ。


階段を真ん中に、右に2部屋、左に2部屋。桜雪の部屋は、本人がすぐに分かると言っていた通りに一目瞭然だった。


ダークブラウンの扉に、花のリーフ、レースのリボンが所々に飾られている。メルヘンな感じに仕上がっている扉の前で真人は考え込んだ。



「桜雪の本性を知らない状態で、この扉を見れば納得するかもしれない」



本音が口からこぼれる。


真人はゆっくりとドアを開いた。


部屋の中も、扉と同じメルヘンな感じでまとめられていた。



「一体どんな感じでこの部屋を楽しんでるんだろう…」



この可愛らしい雑貨をどんな感じで見ているのか、想像がつかない。


真人は部屋中央にあるテーブル近くにあるソファに座った。


そして座ったすぐ後に、桜雪がトレーにお茶の入ったカップを乗せて部屋に入ってきた。
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