四竜帝の大陸【赤の大陸編】
ねぇ、ハク。
自分では、気づいてないの?
貴方は今、泣いてるんだよ?

「ならばっ……『神』になればもっと“強く”なれるのか!? それとも人間共の望むように魔の王になれば、貴女を何者にも奪われぬのか!?」

心が、大泣きしている。
ハクは。
怖がりで。

寂しがりやで。

泣き虫、だから。

「否、否! そうでは無いのだ、違うのだっ!! 神も魔の王も違うっ……りこ、りこ! 我がなりたいのは! 我はっ…………りこ?」
「……ハク」

私は貴方を、抱きしめるの。
この腕で、この身体で。

「大丈夫。私はここにいる。大丈夫……もう、独りじゃない。私達は、また一緒に……ずっと、一緒よ?」
「……ずっと……りこ、ずっと一緒か? ずっと一緒……我と……我とりこは、一緒……」

貴方を、ハクを。
愛しい抱きしめ、愛しい人に抱きしめられる喜びを、幸せを。
私に教えてくれたのは、ハク、貴方だから……。

「うん。ずっと、一緒……」
「……我とりこは、一緒……そうだ、そうだな。そうでなければ、駄目なのだ……」

魂だけになっても。

貴方の側にいたい。




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