君は私の太陽だ
「さっきは、ごめん!」


武司君が申し訳なさそうに言う。


私が悪いのに…


「勝手に泣いちゃた私も悪いから、気にしないでね!」


「いやあ、俺も言い過ぎたから…。」


そう、言うと武司君は黙ってしまった。


そういえば、割引券のお礼言ってなかったかも。


沈黙は苦手だし。


「パン屋さんの割引券ありがとう!早速使ってしまったよ!」

そうだ!


もう一枚手元にあるんだよね!

研修中の根岸さん?から貰ったんだ。


「よかった!こちらこそ!あの時は助かったよ。俺、買い物苦手なんだよな?」


「いつも?武司君が買い出し行くの?」


「たまーにね!あの日は、材料足りなくて、どうしても!ってお願いされたんだ」


「あのパン屋さん!いつも混んでるもんねー」


いつの間にか?


私たちにも笑顔が戻ってきた!

私。


なんで泣いたんだろう?


きっと…。


武司君から見て私は…面白い女の子。


きっと恋愛対象には見られてないのかなって。


分かっちゃったからかな。


「武司、気付いたかも?」


渓君の言葉が胸を打つ。


もし?


私の気持ちに気付いてしまったのなら?


智美ちゃんみたく?


覚悟しても構わないかな?


.
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