この未来を壊して下さい。【完】






「男子高校生ってすごいのね...」





と言いながらもくもくと食べている。





「あーそれ俺のおかずなのにー」





「別にいいだろ、まだあるんだから」





「だったら弘輝が自分でとればいいでしょー!!





わざわざ俺の取り皿からとらないでー」





陽輝と弘輝の取り合いも毎日恒例の行事となってしまった。





「食事の時くらい喧嘩はやめろ」





ビクッとするくらい低い声で二人を注意したのはさっきまでもくもくと食べていた美穂で、絶対に前世は男だと思う。





いや、もしかしたら実は男だ――「姫羅ちゃ~ん、変なこと考えてないでしょうね~?」





「え、あ、うん。考えてないよ。」





言えません。実は男だって疑っていたなんて口が裂けても言えません。





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