この未来を壊して下さい。【完】
目を閉じれば浮かんでくるのは翼龍。
それと美穗。
さよならは言った。心残りはないはずなのに、心では、もやもやが広がっている。
怖かったのかもしれない。
バレる事も、彼らに拒絶されるのも、
怖かったのかもしれない。
もし、私じゃなかったらって彼らといたとき何回も考えた。
助けてって言えたらどんなに楽だろうかって、何度も思った。
私は継ぎたくないって何回も言いたいと思った。
でも言えなかった。
それが、その道が私の進むべき道だっていうことくらい嫌というほど理解してた。
だから、現実が残酷なことくらい嫌というほど理解してた。