不機嫌な果実
「失礼ね、これでも、お母さんと一緒に、

料理はやってんだから、これくらいの事は出来るわよ」

そう言って不機嫌になった桃子。

オレはクスッと笑って、


「悪い…普段、学校での桃子しか見た事なかったから」

ここは素直に謝った方がよさそうだ。

そうでないと、桃子は、料理を下げかねない。


「・・・わかればいいの、わかれば。

ほら、食べよ?」

その言葉を合図に食べ始めた。


「…美味い」

思わず本音がポツリ。

それを聞き逃さなかった桃子は、嬉しそうに微笑んだ。



食事を終え、後片付け。

「?!いいよ。私がやるから」

一緒に使った皿を下げていると、桃子に止められた。


「使ったものは、片づけるのが基本だろ。

洗い物はオレがするから、桃子は皿拭いて、棚にしまって。

オレ、場所分からないから」


「・・・うん、ありがと」

オレの言葉に、桃子は素直にそう言った。
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