こらしめ屋
「佐藤秀治。味伯智久。藤夏矢。一ノ瀬椎柑……」
「「……?」」
夏柑はいきなり、日本で有名な探偵の名前を挙げだした。
何をしようっていうの?
そして、数人の名前を言い終えると、自慢げに付け加えた。
「これ、全部俺の偽名だから。」
「「……!!?」」
その場にいた全員が、驚きのあまり何も言えないでいた。
ただ、目を白黒させるばかり…
いや、驚くなっていう方がムリなんだけど、日本の有名な探偵が、ほとんど夏柑だったなんて…
元から夏柑の探偵の腕は凄い方なんだろうな、とは思っていたけど、まさかそこまでだなんて!
あたし、今まですごい人に協力してもらってたんだな…って思った。
「さて、そんじゃあ本題に入るか。」
みんながポカンとしている中で、夏柑だけがひょうひょうとした態度でいる。
どうやらさっきの怒りは、自分の凄さをしらしめたことでおさまったみたいだ。
良かった。