雨の日に、キミと一緒に創るエロ。

  それでもどうにか持ち直し、必死でパスタを平らげた。

 よし!! お金払って一目散に帰ろう!!

 一瞬でお会計を済ませたい為、財布を小脇に挟めてスタンバイ。

 テーブルの端の伝票立てからオーダーカードを抜き取ると、それを持ってレジへ・・・。

 ・・・って、会計までもオマエなのか、イケメンよ。

 小銭入れなど確認せず、財布から1,000円札を取り出すと、レジに立っていたイケメンにオーダーカードと一緒に手渡した。

 「ディナーの方が色んなお客様がいらっしゃるので、面白い話聞けますよ」

 そう言うと、イケメンはお釣をよこさず、代わりにディナーメニューのリーフレットを見せた。

 イーケーメーンー。 さっさとお釣ちょうだいよ。 なんならいらないよ。 ワタシ、もう帰りたいのよ。

 とりあえずリーフレットを受け取り、サっと目を通す。

 ・・・えー。 5,000円コース、7,000円コース、10,000円コース・・・。

 高ッッ!! アホかッッ!!

 仲の良い女トモダチとの女子会だってMAX4,500円だし、ワタシにはこんなディナーを御馳走してくれるエグゼクティブな彼氏だって、勿論いない。

 「ワタシ、売れない漫画家なんですって。 こんな豪華なの食べてたら破産します」

 丁寧にリーフレットをお返ししながら、催促をするかの様に手のひらを広げてお釣を待つ。

 「じゃあ、またランチに是非来て下さい。 いい席がありますので」

 ニッコリ微笑み、お釣りの催促に全く気付かないイケメン。

 え??  もしやパスタランチって1,000円だった??  もう、それならそれでイイ。

 「ワタシ、売れないながらに一応漫画家なんですよ  今日は編集部に用事があったから来ただけで、普段は自宅から出ずにシゴトしてますので」

 パスタランチは1,000円だったんだ。 という事にして店を出る事にした。
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