雨の日に、キミと一緒に創るエロ。

 ----------ボロッ。

 右目から、涙が出た。

 それを慌てて拭うも、一度緩んだ涙腺は簡単には締められず、今度は左目からも出てきてしまった。

 「・・・ごちそうさまでした」

 一瞬イケメンを睨みつけると、お店のドアを開いて外に出た。

 外は、さっきまで降っていた雨は止んでいたけれど、そのうちまた降りそうな空の色だった。

 雨が降る前にさっさと帰ろう。

 鼻を啜り、呼吸を整えて歩き出すと、

 「お客さん、お釣!!」

 追いかけてきたイケメンが、後ろから『グイッ』とワタシの腕を掴んだ。

 「・・・ありがとうございます」

 来んなよ!! と思いながらも100円玉を受け取り、それを握り締めると即座にイケメンに背を向けた。

 だって、何も喋りたくないし、何も言われたくない。

 「ゴメン。 オレ、お客さんの事、最初変質者だと思ってた」

 イケメンが、背を向けて既に歩き出しているワタシに話し掛ける。

 てゆーか、謝るトとこ、そこじゃなくない!??

 ワタシの涙への謝罪は?!!

 「でも、『売れない漫画家』って聞いて、それでも頑張ってるんだなぁって思って。  ・・・オレと一緒だなぁと思って」

 「・・・え??」

 思わず足を止め、振り返る。

 『オレと一緒』って、どういう意味??

 「オレもあの店軌道に乗せる為に頑張ってる真っ最中だから」

 『オレの店』くらいの勢いで、親指で『SHIRAKI』を指差すイケメン。

 え?? アンタって・・・。

 「・・・ウェイターさんですよね??」
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