マー君(原作)
「ハァッ、ハァ−−」

もう限界が近かった、肺が痛い。

喉が痛い。

足が痛い−−。

なんで、なんで僕がこんな目に−−。

意識が朦朧とした時、すぐ後ろで甲高いブレーキ音が響いた。

見るとマー君信者の一人が運悪く車に轢かれたようだ。ボンネットが凹んだ車の近くで、マー君信者−−仮面をつけた少女が倒れている。

車の破損具合から相当強く当たったのが伺えた。

が、そのマー君信者は何事もなかったかのようにむくりと立ち上がったのだ。気付けば、そのマー信者は変異していた。割れた仮面から顔が見えた。

その顔が今変異している。

肉が剥き出しだった顔が膨らみ、新しい顔を再構築している。

その顔には沢山目がついており、肉の中から豆のように次々と目が飛び出してくる。

それを見た途端、成幸は疲れを忘れて全速力で駆け出していた。行く宛てもなく。

今はただ走るしかなかった。
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