マー君(原作)
「凪君ね。私は水月雨よ、よろしく」
雨はにっこりと笑い凪に手を差し出した。が、凪が手を掴む前にどこからかと雨を呼ぶ声が聞こえてきた。
「リーダー! リーダー!」
雨の元にスポーツ刈りにした明るい青年が走ってきた。声を高々と上げ、雨の前で止まる。
「どうしたの正樹、そんなに慌てて」
雨が聞くと、正樹と呼ばれたスポーツ刈りの青年は両膝に手を宛がい荒い息を整えながら早口でまくし立てた。
「わ、わかりました! 奴らの本部が!」
まさか−−。雨は一瞬にしてリーダーに戻った。
「成幸さんが?」
「え、ええ。なぜすぐに成幸さんを本部に連行しなかったのかはわかりませんが、さっき動き出してその後を追って−−」
「わかった。後はあっちに戻ってから聞くわ」
雨はすぐ近くに凪がいることを思い出し、正樹の口を止めた。凪は不思議そうな顔で正樹を見ている。その視線を感じてか、正樹も凪を見返す。
「リーダーの知り合いですか?」
「え、まあね。じゃあ凪君またね」
そう言い、雨はこれ以上状況を悪化させる前に正樹を連れ、早々と海岸を離れていった。
後に残された凪は離れていく二人の背中を見つめ、首を傾げた。
「変な奴。またねっだって」
雨はにっこりと笑い凪に手を差し出した。が、凪が手を掴む前にどこからかと雨を呼ぶ声が聞こえてきた。
「リーダー! リーダー!」
雨の元にスポーツ刈りにした明るい青年が走ってきた。声を高々と上げ、雨の前で止まる。
「どうしたの正樹、そんなに慌てて」
雨が聞くと、正樹と呼ばれたスポーツ刈りの青年は両膝に手を宛がい荒い息を整えながら早口でまくし立てた。
「わ、わかりました! 奴らの本部が!」
まさか−−。雨は一瞬にしてリーダーに戻った。
「成幸さんが?」
「え、ええ。なぜすぐに成幸さんを本部に連行しなかったのかはわかりませんが、さっき動き出してその後を追って−−」
「わかった。後はあっちに戻ってから聞くわ」
雨はすぐ近くに凪がいることを思い出し、正樹の口を止めた。凪は不思議そうな顔で正樹を見ている。その視線を感じてか、正樹も凪を見返す。
「リーダーの知り合いですか?」
「え、まあね。じゃあ凪君またね」
そう言い、雨はこれ以上状況を悪化させる前に正樹を連れ、早々と海岸を離れていった。
後に残された凪は離れていく二人の背中を見つめ、首を傾げた。
「変な奴。またねっだって」