マー君(原作)
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「復讐?」

洋太は始めてモニターに映るマー君から殺意を感じた。表情はかわらないが、白い仮面からは言い知れぬ恐怖を感じる。

もし今制御されていなければ、感染していただろう。

「マー君、無駄なことは言うな。君は説明だけすればいい。それとも削除されたいか?」

ジョーンが脅すようにマー君に警告した。だが、マー君は反省するどころか、嫌味を言ってきた。

「ふん、どうせ削除できないくせに。今ここで僕を削除しても、ネット上にいる僕の体の半分は削除できない。

僕を削除できるのは、僕の体が一つになった時だけだ。だから、削除できない」

「そ、そうなんですか?」

洋太は自分の耳を疑った。

削除できない。

だったら、ここいるマー君は飾り物にしかすぎない。

ネット上にいるマー君、ここにいるマー君、二つが一つになった時、真のマー君の姿となるなら。

ジョーンは顔をしかめ言いづらそうに説明した。

「我々は、マー君を削除しようとした時、失敗しました。

あの時マー君の能力を確かめるため試験的にですが、ここにいるオリジナルのマー君をネット回線に接続しました。

そして−−」
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