マー君(原作)
「だけど、君は感染しないみたいだし、仕方ない」

縄は−−解けない。凪はほっとしてマー君に言った。
「無駄だよ。解けないようにしっかり結んだから」

「へぇーそうかい。なら、仕方ないなぁ〜」

そう言った途端、父親の体から黒い湯気−−煙が吹きでてきた。その煙はしだいに一点に集まり、凪の目の前に立ちはだかった。

「こうするまでだ」

黒い煙は人の形になり、黒いマントを纏った全身黒い物になった。そいつは白い仮面で顔を覆い隠した怪物だった。

「改めて自己紹介するよ。僕はマー君。進化を遂げた新しいマー君だ。前は水月雫という名前だった。僕は普通のマー君と違って感染者のネット回線も移動できるんだよ」

そこまで言うとマントから黒い鎌を取り出した。そして、その刃を凪の首に当てた。

「残念だったね。感染者の意識は皆ネットに繋がっているんだよ。まあ通れるのは僕だけなんだけどね」

凪は目を開けたまま閉じることができなかった。もう息をするだけでもやっとだった。首に当てられた冷たい触感。それは確実に死に至る物だった。

「さぁ、水月雨の居場所を教えて貰おうか。黒の仮面のリーダー君」
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