マー君(原作)
<22>
次の瞬間、リビングにある音が響いた。肉を切り裂く鈍い音ではなく、耳をかんざすような高い音だった。
キィィィ−ン。
凪に振り落とされた鎌は、カーペットの床に刺さっていた。その鎌の刃は激しく左右に揺れている。
凪は何が起きたかわからなかった。気付けば、雨に抱きついていた。雨の両手に守られていた。マー君から−−。
「いけませんねぇ〜。子供には優しくするものですよ、マー君」
開いたドアからダークスーツを着た黒い仮面をつけた何者かが入ってきた。まるで闇の中から現れたように、静かに近づいてくる。何者かの手には銃が握られ、銃口から硝煙が上がっている。その息苦しい香りがリビングに広がる。
凪は雨の腕の中で、それが何者か理解した。
「黒の仮面−−。僕が白の仮面なら黒か」
マー君は武器を取られ、銃を向けられているというのに、平然と黒の仮面に言った。
まさに今黒と白の仮面が対面した時だった。
凪は目の前に立った黒の仮面の背中を凝視した。その背中は誰よりも頼もしく、父親に似ている物だった。
次の瞬間、リビングにある音が響いた。肉を切り裂く鈍い音ではなく、耳をかんざすような高い音だった。
キィィィ−ン。
凪に振り落とされた鎌は、カーペットの床に刺さっていた。その鎌の刃は激しく左右に揺れている。
凪は何が起きたかわからなかった。気付けば、雨に抱きついていた。雨の両手に守られていた。マー君から−−。
「いけませんねぇ〜。子供には優しくするものですよ、マー君」
開いたドアからダークスーツを着た黒い仮面をつけた何者かが入ってきた。まるで闇の中から現れたように、静かに近づいてくる。何者かの手には銃が握られ、銃口から硝煙が上がっている。その息苦しい香りがリビングに広がる。
凪は雨の腕の中で、それが何者か理解した。
「黒の仮面−−。僕が白の仮面なら黒か」
マー君は武器を取られ、銃を向けられているというのに、平然と黒の仮面に言った。
まさに今黒と白の仮面が対面した時だった。
凪は目の前に立った黒の仮面の背中を凝視した。その背中は誰よりも頼もしく、父親に似ている物だった。