マー君(原作)
マー君プロジェクト、それは人の意識をネットウィルスに移植するもの。

私がJCOという組織に引き抜かれ、まず連れてこられたのは、道田小学校という所だった。始めは、何を考えているのかと思ったが。

本当の研究所は小学校の地下であった。まだ若かった私は、JCOに言われるまま地下でマー君プロジェクトに携わった。

始めは、ただ好奇心によるものだった。

私のような人間には、名誉もそうだが、何より未知なる発見というものに弱かった。だから、人体実験にも自ら参加した。それが禁忌とわかっていながら。

実験体は上の道田小学校から時折補給された。

なぜ、子供を実験体に選んだか?

子供は大人より感性が豊かだ。それが、この実験において必要不可欠だった。

ネットウィルスに人の意識を移植する。

まだ人間が足を踏み入れていない未知なる領域だった。

しかし、その頃には大体の理論はできていた。

人の憎悪という感情。

それは他のどの感情よりも恐ろしく、強い力を持っている。その感情を最大限に引き出す。そしてネットウィルスに移植する。古来より呪いや怨念などは人を恐れさせてきた。

その未知なる力がこの実験に必要不可欠だった。研究者としてこのような非科学的な存在は認めたくなかったが、それしかネットウィルスに人の意識を植えつけることができなかった。

そのために、子供が実験体とされた。怨念の媒介となる憎悪を引き出すために。

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