マー君(原作)
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「さー先生何か言い残すことはない?」

金田がパソコンの側に立ち、床にひざまついている桂子に言う。彼女は三人の学生にしがみつかれ、身動きとれない状態だった。

無理矢理目を開けさせられ、パソコン画面を見つめさせられていた。

「か、金田君」

「呼んだかい、先生。もう時間がないよ。言いことがあるなら--」

ガン!

突然大きな音が響いた。金田は何が起きたかわからなかった。仮面に手を宛て、手に落ちた仮面の破片を見下ろす。

「あり、えない」

「いや、有り得た。僕らの勝ちだ、マー君」

前のドアから銃を握り締めた青年が入ってきた。黒い仮面で顔を隠している。桂子はすぐにそれが何者か理解した。

「黒の、仮面! お前はレベルMに--」

「あいつなら」

黒の仮面はドアに寄り掛かりながら、もう一本の手に持っていた白い仮面を金田に見せ、一気に握り潰した。

「君達の負けだ。黒の仮面は、マー君に屈しない」

ドアから離れ、ボロボロの体の中、銃を金田に向けた。既に金田の仮面にはひびが入っている、さっきの音は黒の仮面が金田の仮面を撃ったものだった。

金田は崩れ落ちる仮面を押さえながら、叫び散らした。

「う、そだああああああ! こんなことがああああ!」

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