マー君(原作)
<12>
ハァ、ハァ、ハァ、ハァ!
春香に襲われる昭子を置いて逃げた早紀は、自分の家に向かいながら携帯電話で勇気に連絡していた。「あれ」は化け物だ。
春香は化け物になったんだ。
そして昭子を……殺した。
あの仮面を昭子に被せたら、昭子の顔が剥がれ落ちた。
春香みたいに。
いったいどうなっているの? これは。
冷静な判断ができない。
頭の中では悪いことばかりよぎる。
昭子は死んだと。
そればかり、思い出してしまう。
彼女の叫び声が、耳から離れない。
「早く出て、お願い」
全力疾走しながら、勇気に電話を掛ける。
すぐに繋がり、コール音が耳の中に響いた。
「早く、早く、お願い!」
しかし、勇気は何をやっているのかなかなか電話に出ない。
そのもどかしさに、足がうまく動かない。
時折躓いたりしてしまう。
まだ自宅までは距離がある。このまま逃げ切れるといいが……。
長い一本道が嫌に長く思えた。
脇道がないため、ここで捕まったら終わりだ。
「お願いっ、出て」
ハァ、ハァ、ハァ、ハァ!
春香に襲われる昭子を置いて逃げた早紀は、自分の家に向かいながら携帯電話で勇気に連絡していた。「あれ」は化け物だ。
春香は化け物になったんだ。
そして昭子を……殺した。
あの仮面を昭子に被せたら、昭子の顔が剥がれ落ちた。
春香みたいに。
いったいどうなっているの? これは。
冷静な判断ができない。
頭の中では悪いことばかりよぎる。
昭子は死んだと。
そればかり、思い出してしまう。
彼女の叫び声が、耳から離れない。
「早く出て、お願い」
全力疾走しながら、勇気に電話を掛ける。
すぐに繋がり、コール音が耳の中に響いた。
「早く、早く、お願い!」
しかし、勇気は何をやっているのかなかなか電話に出ない。
そのもどかしさに、足がうまく動かない。
時折躓いたりしてしまう。
まだ自宅までは距離がある。このまま逃げ切れるといいが……。
長い一本道が嫌に長く思えた。
脇道がないため、ここで捕まったら終わりだ。
「お願いっ、出て」