マー君(原作)
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ハァ、ハァ、ハァ、ハァ!

春香に襲われる昭子を置いて逃げた早紀は、自分の家に向かいながら携帯電話で勇気に連絡していた。「あれ」は化け物だ。

春香は化け物になったんだ。

そして昭子を……殺した。

あの仮面を昭子に被せたら、昭子の顔が剥がれ落ちた。

春香みたいに。

いったいどうなっているの? これは。

冷静な判断ができない。

頭の中では悪いことばかりよぎる。

昭子は死んだと。

そればかり、思い出してしまう。

彼女の叫び声が、耳から離れない。

「早く出て、お願い」

全力疾走しながら、勇気に電話を掛ける。

すぐに繋がり、コール音が耳の中に響いた。

「早く、早く、お願い!」

しかし、勇気は何をやっているのかなかなか電話に出ない。

そのもどかしさに、足がうまく動かない。

時折躓いたりしてしまう。

まだ自宅までは距離がある。このまま逃げ切れるといいが……。

長い一本道が嫌に長く思えた。

脇道がないため、ここで捕まったら終わりだ。

「お願いっ、出て」

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