Ending Note
「とりあえず、家に帰ろう?」
どうにもママの体調の悪さを信じることができなくて、あたしはカバンの中からスマホを取り出してタクシー会社の電話番号を調べた。
「タクシー呼ぶから。ね?」
学校からいちばん近いタクシー会社の電話番号を見つけたとき、
「あぁ、いいわよ栗沢さん。お母さん、もう少し休ませてあげたら?」
保健室の先生が優しい言葉をかけてくる。
「いや、でも……」
「先生、まだ仕事残ってるし。これが終わったら、お母さんを家まで送り届けるから」
いいですか? お母さん、と訊く先生に、ママは即答で「助かります」なんて甘えちゃってるし。
「ちょっとママ……」
説教でもしてやろうかと思ったのに。