時猫
「返せっ」
枡屋は取り返そうとするが、椿の方が速かった。
「返すわけないでしょ。ほら、早く捕まえて」
隊士達は、素早く枡屋の手足を縛り付けて屯所に向かった。
椿は沖田を呼んで、手紙の中身を読む。
「土佐の望月亀弥太、肥後の宮部鼎蔵……。それにここ、沖田さん」
「……風が強い日?」
「そう。この火薬とかを使って何かをしようとしていたのよ」
「昨年の政変が、原因ですね」
昨年の政変…とは恐らく、「八月十八日の政変」の事だろう。
「そうね。私達も速く戻るわよ」
枡屋の周辺は一番組の他の隊士が守り、椿と沖田は手紙を持って、屯所に向かった。