【続】朝の旋律、CHOCOLATE
Cメール着信の音は、ファーストフード店の、ポテトを揚げるタイマー音。
これ、変えないと…
二度とあのファーストフード店に入れなくなる。
私は深呼吸して、着信音を無音に変えた。
大丈夫。
こんなの、迷惑メールみたいなもの。
返信さえしなければ。
きっと大丈夫。
6通目。
“起きてるのに無視?”
どうしよう。
きっと、そこにいる。
隣の部屋の、ドアが閉まる音がして。
私は弾かれたように、跳ね起きた。
哲、哲!
どこに行くの!?
やだ、ちょっと……だって!
慌てて電話をしようと携帯を開いた、まさにその瞬間。
“婿様”と出た表示に、心底苛ついた。
“部屋にいなさい!”
後でかけ直します!って叫び掛けた私の声に被せるように、婿様の、声。
今、警察来るから。
哲が戻るまで、出て来るんじゃないよ? と。