【続】朝の旋律、CHOCOLATE
なんだ、私、出来るじゃん。
落ち着いて考えること、出来るじゃん。
少し前までは。
哲が私に飽きた時には、どうやって心の整理をつけたらいいんだろう、とか。
そんな時には、絶対泣いちゃうだろうから、今のうちに泣いておこうとか、訳の分からない事を考えていたのに。
いざ、こうやって。
突きつけられたような、事に。
びっくりするくらい、波は立たなかった。
泣く感じでも、ない。
怒りも、湧かない。
ちょっと……びっくりした、だけ。
「……嬢ちゃん……」
「…大丈夫です」
さ、仕事しましょう。
私は、コップをすすいで、カゴに伏せた。
にこり、と。
笑顔を作れた、と、思う。
…だって哲は。
男だもの。
可能性が、無いわけ、ない。
知らなかったん、だよ。
知らなかったん、だから。
仕方ない、じゃない?
私、騙されたりしてないもん。
ね?
シゲちゃん、だから……
………大丈夫…。