【続】朝の旋律、CHOCOLATE



「おー、どこ行くの?」



「……………真、ちゃん?」




階段の、三段目に。

最早“寝そべる”といった感じで、いたのは。


寒そうに、白い息を吐いて笑う、真ちゃん。





「…え?…いつから…いた?」

「ん~?かれこれ…四時間?」


「………四、時間…?」




…さっきの電話の時も。
その前にしたメールの時も。

……ここに、いたの?




「…蜜がまた、破滅的に飛び出すなら、捕獲しようと思って」


ははっ、と笑った真ちゃんは。
わざとらしく、私のそばまで階段を上がって来て。





「どこ、行くの?」


と。
下から覗き込んだ。




こういうの、ずるい。

真ちゃんのこういう所、……大嫌い。



こんな。
私にもわかる、…好意。

ほら、気がゆるんで…涙出たじゃないか。





「…哲、駅についたから…迎えに行く…」


立ち尽くしたまま、声を震わせた私に真ちゃんは。


そうか、残念。じゃあ2、3発殴ってやんな、なんて。

冷たくなった手で、私の頭を、撫でた。



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