【続】朝の旋律、CHOCOLATE


「ひでぇ女だな!それが、心配して来てやった友に対する態度か!?」


「友は、ヤってみたいとか言わないよ!!」


「馬鹿か!男なんてそんなんばっかりだ!」


「チョー嘘!チョー嘘!」




階段の途中で、勢いに任せてどついたら危ない、と、わかってはいる。

私は。
強引に巻き上げられて、勢いそのまま放り投げられたような感覚で。


真ちゃんが、階段の端に避けて笑うのを、見た。





「早く、行きな」

哲、着いちゃうョ?



「………わかってるよっ…」


真ちゃんが馬鹿な事ばかり言うから!
真ちゃんが階段ふさぐから!

とか。
思ったけれど。




…そうだよね。

狭山久志と結婚する、なんて考えた事は。

私が哲と向き合わないまま、逃げようとした、証拠。


哲が心配するから、なんて理屈をつけて。

目を背けた、って…事。




真ちゃんに投げ出すのも、狭山に投げ出すのも、同じ。

同じじゃないけど、同じ。



色んな事から逃げる、って事。



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