椿山亜季人の苦難日記

嘘と指きり(p54-

学級委員としての仕事は、大変だった。

毎日日誌チェックして、課題集めて提出して、話し合い用の資料作って、そして、先生の雑用を引き受ける。

一日に何度も職員室へ足を運ぶことになる。


大変だけど、もう、嫌だとは思わなくなっていた。



吉原先生と、会えるから。


不純だけど、そう思えば頑張れた。




数ヵ月経って、季節は夏になろうとしている。


相変わらず、先生の顔をまともに見ることはできないけど、


もう、怖くはなくなっていた。
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