椿山亜季人の苦難日記
リビングで、今にも怒鳴り散らしそうな赤い顔の父と、対照的に青い顔をした母を向かいに、

私の隣に座る島田先生は、淡々と話始めた。


「私は、相手の教師をひっぱたきました。それから、この事実を校長に告げ、しかるべき処分を仰ぎました。」







「でも、娘さんが悪いことをしたとは思っていません。」



思ってもいなかった言葉に、両親は目を見開いて、顔を上げた。
< 83 / 169 >

この作品をシェア

pagetop