君がいた夏
花火大会の次の日、私はいつも通り、図書館へ向かった。
毎日通いつめたおかげで、私も陽平も宿題はすっかり片付いていたけれど、それからも、その習慣は変わらなかった。
私は十時くらいに到着して、適当に本を借りて読みふけって。
三時半くらいになると、部活が終わった陽平が来て、私の隣に座って。
疲れたとか言う陽平と、こそこそと小声で他愛もない事を話して。
……それが、私にとっての当たり前の日常だったから。
私はその日、ずっと予約待ちだった好きな作家さんの新刊を借りられて、夢中になって読んでいた。
かなりの長編だったけど、夢中で読んでいるうちに終わってしまい、ふう、と余韻に浸っているうちに時間に気がついた。
──時計は、4時半をまわっていたところだった。
(……え!?)
瞬間的に察知する、違和感。