君がいた夏
それでも私は変わらずに、毎日毎日図書館に通い続けた。
“もしかしたら今日は、陽平が来るかもしれない”
そんな、希望の欠片を胸に……いや、陽平がいなくなったことを受け入れたくなくて、私は習慣をやめられずにいた。
……そして、気がついた。
私、陽平の家も電話番号も知らない。
当たり前のように毎日会っていたけど、それはこんなにも、脆い関係だったんだ。
私が連絡しようとしても、どうしようもなくて。
……そのまま、陽平のいない図書館に通い続けて、私の高一の夏休みは終わった。