恋愛ターミナル
「9年目って、正確には今日じゃん?」
――――は……??
「きょ……今日……?」
……ウソ、ウソよ!! 騙されないんだから!
絶対、6月9日で間違いないはずなの! 毎年私が主導してたんだから、間違いないって!
『ムックの日』で覚えてた私を丸めこもうったってそうは問屋がおろさないんだから!
「だって! 今までずっと、9日に二人でお祝いしてたじゃない! 徹平もなにも言ったことなかったし!」
「いや、だって、おまえ……。おれが凛々に告ったのは9日だけど、返事くれて付き合うことになったのは10日に日付が変わってからだし」
「……え?」
「夜中の1時だか2時だかに、凛々がメールくれたんだぜ? 毎年のお祝いも、日付またいでやってたから。そういうもんだと思ってただけだぞ、おれは」
……すっごい細かなどーでもいい話。
だけど、そんな些細なことで、すれ違ってこんなことになってるのも事実。
「――バカ。バカバカ。もうっ……ホント、バカみたい、私……」
手をグッと握りしめて、吐き出すように自分に呟いた。
俯いた私の頭を引き寄せて、徹平は自分の胸に抱きとめる。
「いや。でも、いつも前日からしてたのは知ってたし。いくら早くに帰るつもりだったとはいえ、合コンなんて行ったおれもバカだった」
素直に謝られると、責める気持ちがなくなっていく。