恋愛ターミナル

「はーっ。いやいや、ごめん。けど知らなかったなぁ。亜美ちゃんがこんなに面白かったなんて」
「え! ちょっとそれはどうかと……私だって、知らなかったですよ」


「ん?」と聞き返された私は、さっき運ばれてきた料理を思い出して、空を見ながら言った。


「晃平さんに、あんな特技があったなんて! あれ、ほんとに全部作ったんですか?」


身近にいる人で、そんな才能ある人なんていないから。
だからその大きな手であんな繊細なものを作るなんて、本当に不思議で。


「もう今度作ってるところ見てみたいです。ていうか教えて欲しいくらい!」
「いいよ」


興奮気味になっていた私が、一瞬全てが停止する。


あれ……今、「いいよ」って言ったよね? え? なにに対しての「いいよ」?


あまりに勢いで話をしていたせいで、自分がなにを言ったのかすぐに思い出せない。
私が整理し終える前に、晃平さんが先に口を開いた。


「オレでよければ。少しなら教えてあげられるかな」


そう言われて、ようやく状況整理できた。

そして同時に、言いだしたのは自分だから、遠慮することも出来ないというのも理解した。



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