恋愛ターミナル

心の中で自嘲して、早口になりながら自虐的なネタで答えを返す。


「――あ、私なんて、休みを一緒に過ごす友達もあまりいないから……外食なんて久しくしてないなぁ。あの結婚式くらい」
「ふーん。じゃあ日曜、オレ早番だし。ちょっと夕飯には遅いかもしれないけど、どっか食いに行く?」
「えっ」


な、ななななに?! 今日のことといい、この前の映画もそうだけど、どうしてこうもドキドキするような展開になるの?

同情なのか気まぐれなのかわかんないけど、私には毎回大事件だよ!


「あ、都合悪いなら別の日でも――」
「ひ、暇です。日曜日、大丈夫です!」


やっぱり本心には嘘つけないもので、話が流れそうになったら慌ててしまった。

がっつきすぎって、思われてないかな……?

不安な視線を晃平さんに向けてみたけど、全然気にしてないような顔をしてる。


「そっか。じゃ、決まり。なに食べるか考えておいて」


そう言った晃平さんは、空いたお皿を集めるとその場を立ってキッチンに向かった。


「あ、そのままにしておいてください」
「んー、でも今日はオレが片づけるよ」


き、「今日は」って!! また次があるような言い方しないでくださーい!!


「亜美ちゃんは仕事してたわけだし」
「……もう、本当、大丈夫です」


ぽつりと言った私の言葉に、蛇口をきゅ、と開けて水を流しながら、背を向けたままの晃平さんがぼそっと答えた。


「……そか。じゃあ、役目は日曜くらいで終わりかな」



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