恋愛ターミナル
*

『え? ただゴハン作って食べて帰った? うそでしょ?』


翌日。土日は基本的に休みの凛々に懲りずに電話をした。
切なくて苦しくて悲しくて……自分の中だけに、やっぱり留めておくことが出来なくて。


「……本当」
『……』


明るくて、なんでも前向きな凛々さえ、言葉が出ずにいるみたいだった。


「あは、いや、だってねぇ? もしなんかあったなら、もうとっくにそうなってるよ! 出逢ったのなんて結構前なんだし」


自分の言葉に少し傷つきながらも、その言葉で気持ちを整理させようとする。


『でも、明日も会うんでしょ?』
「……明日が最後だよ、きっと」


だって聞いちゃったもん。「役目は終わり」って。
明日、一緒にご飯を食べて、そうしたらもう、こんなふうに二人で会うことなくなるんだ。

ベッドに座って、昨日晃平さんがいたキッチンを眺める。
あそこに並んで立ってただなんて、まるで夢のよう。


『……言わないの?』
「……なにを」
『しらばっくれて! 気持ちよ、気持ち! 告白しないの?!』
「……自信、ないから」


自分の気持ちには自信がある。私は、晃平さんを好きになった、って。
でも、その想いが通じる自信は――ゼロ。

それなら、気まずくなるよりこのまま――――……。


『亜美! あのねぇ! 告白するのに自信ある、なんてやつはほとんどいないのよ!』


耳元で凛々が熱くなって、大きな声を出した。
でも、どんなにフォローされても、背中を押されても、晃平さんの気持ちはそれで変わるわけじゃないもん。


『傷つきたくないから、って、なにもしなかったらいつまで経っても変わんないよ』
「……だって、やっぱり傷つきたくはないもん」
『結婚したくないの?!』



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