恋愛ターミナル
『あ、凛々?! 今どこ? いやー、久々に会ったら面白くて……。で、盛り上がってメシ一緒にーってなったから、凛々も一緒に』
「悪いけど、もう食べたから」
『え? あ、そうなんだ。でも――』
「いいよ、別に。今日はその友達と遊んだら? 私、適当にブラっとして先帰るし」
『えっ、ちょ、凛々……』
一方的に捲し立てて電話を切ると、そのまま電源を切った。
――もう知らない。
やっぱり、久しぶりに会った友達なのはわかるけど、今日は私と予定があったのに。
いくらなんでも、ちょっとひどすぎる。
このくらい、いいでしょ。
細長く白いお皿に並んだ3つのデザート。
それの最後のひとつがぽつんと真ん中に残ったまま。
その小さめのケーキを一口で平らげて、席を立った。
「ごちそうさまでした。澤口さんによろしくお伝えください」
休日の少しずれたランチのピークで忙しそうな晃平さんの姿を見て、レジでそう言い、店を出た。
お財布をしまうときに、はがきが目に入る。
それを見えなくなるように押しこむと、そのままどこにも寄らずに家に帰った。