【続】クールな彼が好きすぎて困るんですが!!


そんなに気にしなくていいのに。


山田くんがあたしのために選んでくれたプレゼントが、嬉しくない訳ないのに。


むしろ、涙が出そうになるくらい嬉しくて、幸せだなって感じたのに。


なのに、山田くんが元気なかったらあたしまで悲しくなるじゃないか。


……あ、なんかだんだんムカついてきた……っ!




「あたしが気に入ったんだからそれでいいの!

山田くんが返せって言っても、絶っっっ対に返してなんかやらないからね!!」




言い切ると同時に大きく息を吸い込んだ。

一気にたくさん喋ったからか、肩が何度も上下する。


山田くんはポカンと口を開けてしばらく放心状態だったけど、『わかった!?』と最後にもう一度念を押すあたしに、耐えきれなくなったように眉を下げて笑みをこぼした。



「……ふはっ。わかりました柚希さん」


「な、なら、よろしい」



腕を組んで偉そうに頷いてみたりして。


山田くんは目を細めてあたしを見つめると、そのまま、空気を含んだように優しくあたしを抱き寄せた。

そして、あたしの肩に顔を埋める。


山田くんの髪の毛が頬に触れて、くすぐったくてこそばゆい気持ちになる。



「あ、あの……っ」


「……ありがと。そういうとこ、ヤバイくらい好き」


「……っ」



あ、

甘ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!



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