卑怯な私




「優子!?」



自販機から缶ジュースを取り出している遊人。



コトンコトン________



抱きついた拍子に缶が遊人の手からすり抜けてしまった。



「男持ちか?」

「ただの連れってこともありえるぞ」



しつこい奴ら。



遊人の服を掴み、思いっきり引き寄せると唇を重ねた。




「彼氏みたいだったな」

「ま、こんな美人をほっとく男なんて居ないか」



そう言って去って行く音が聞こえた。



「おい、優子」


「ごめん、急に」



遊人から離れ、少し距離を取った。



「俺はキスなんて挨拶みたいなもんだからいいけど、優子はいいのか?その、翔樹と・・・・・・」



遊人が言いたいことはなんとなく分かる。



これが、私のファーストキスということを遊人は知っている。
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