飛ばない蝶は、花束の中に


“雅”はどうして。

どうして、私に言ったの?

そんなこと、言わなければ分からなかったろうに。




私が。

私が、お兄ちゃんを好きな事を咎めるでもなく。

嘲笑うでもなく。



だけど、強烈に。
止められた気がする。

その想い、待った!って、言われた気がする。





「…そんな、こと」


……わかって、ないわけ、ないじゃない。



私は、妹で。
血のつながった、妹で。



“雅”みたいに。

素直に、無邪気に。
好きだなんて、ほんとは…言えない位置。





「なに、よ…」


自分の方が、お兄ちゃんに近いとでも、言いたかったの?




冗談じゃ、ない。
冗談じゃないわ。


私は。
私は!!


ずっと、ずっと、好きだったんだから!!!!




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