飛ばない蝶は、花束の中に


とても疲れてはいたけれど。

意図の解らない“雅”の言葉は、ショックを通り越した私の中に、対抗意識をはっきりと芽生えさせた。



彼女ですらないくせに。

彼女にしてもらえも、しなかったくせに。

“タカノ”になんか、あてがわれて。



ちょっとお兄ちゃんが優しいからって!!


ちょっとなんで私、泣いてるのよ!!


“雅”はお兄ちゃんに都合良く使われただけ。

“雅”は。
お兄ちゃんが好きだから。


お兄ちゃんがしたかったから。



そばにいた“雅”を抱いた、だけ。





「…………お兄ちゃんを好きだったから……喜んで…?」


なのに今は“タカノ”の彼女。

あんなに真っ青になるほどヤられて、文句も言わないで?



お兄ちゃんを、好きなのに?






「…耐えられない」


私なら、きっと。
耐えられない。



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