飛ばない蝶は、花束の中に
私たちは。
手をつないで電車に乗った。
雅の手はずっと冷たくて。
私から握った手を、振り切らなかった。
時折、きゅ、と。
ぴくり、と。
緊張したように力が入るのが、生々しく私に恐怖を与える。
「………大丈夫よ」
「…うん」
私は雅のママじゃ無いけれど。
連れ出してしまったのは私。
言いたくは無かったに違いない事を、たどたどしく言わせたのも、私。
お兄ちゃんも“タカノ”も、触れないでいた事を、掻き出したのは、私。
気丈、とは言えないけれど。
怖いから出られない、と言えば良かったじゃない、とは思うけれど。
出来ることなら、黙っておきたかっただろう事を。
喋らせたのは、私。
………本当に。
……どうしてこうも。
手が掛かるのかしら!!