飛ばない蝶は、花束の中に
わかった。
わかっちゃった。
“雅”の顔色の悪さの原因。
どんな事をしたんだかは解らないけれど、何をしたのかは、わかった。
こんな、小さいのに。
いや、歳は私と変わらないけど。
“雅”は細くて。
背もそんなに高くない。
私とは、発育が違う。
私は、同じ年頃の女の子と比べれば、背は高い。
ちょっと筋肉が付きやすい気はするけれど、きちんと節制してるし、ボディラインもはっきりしている。
“雅”にはまだ、女の丸みすら足りないのに。
「……サイッテー」
「えぇ?」
“タカノ”は面白そうに含み笑いを浮かべるけれど。
私にはもう、サディスティックな変態、しかもロリコン、としか思えなくて。
そんな“タカノ”に対し、拒否権があるとも思えない“雅”が、大丈夫です、と幾種類めかの笑顔で、再びキッチンに戻るのを、睨むように見つめた。