乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】

ロッカーを開け、切り裂かれたユニフォームを握りしめると涙が溢れてきた。


どうして…誰がこんな事やったの…!?

ひどすぎるよ…


その時、携帯が鳴った。


なんと康大からの着信だった。

出れる状態じゃないけど…



「…はい」


『藤沢!?お前生きてるかー』


いつもの調子が良いテンションにため息が出る。


「…生きてるよ。なんなの一体」


『今マックいったらさー藤沢が具合悪くて早退したって舞香から聞いたからさ』


「うん…早退した」


『まじで具合悪いの?』


「悪いよ」


『じゃー外で待ってるから!』


「…はっ!?」


電話は突然切られた。


じゃー外で待ってる…っていう意味がわからないんですけど!?

てかあいつちゃんと話聞いてんの!?




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