乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】



月曜日はただでさえ憂鬱なのに、バイトもあって、更に気分が下がる。

今日は美優さんとシフトが重なっていた。

どんな顔して会えばいいんだろう。

美優さんはあたしが陸さんと付き合ってるってわかっててあんなことしたんだよね…


更衣室へ行くと、美優さんが雑誌を読みながら煙草を吸っていた。


「お、おはようごさいます…」


「おはよう」


あたしに気づくと、普段と変わりない笑顔を見せた。

着替えている間、あたしはドキドキしていた。

美優さんから、陸さんの事で何か言ってくるんじゃないかって思ったから。

でも美優さんは雑誌を読むのに集中しているようだ。


「ねぇ藤沢さん、京都行った事ある?」


急に話しかけられたのでビクっとしてしまった。


「え…京都ですか!?」


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