恋する季節 *- confession of love -*
「私は、大切に想ってくれてる大和にたくさん気を使われながらここまできたのに……さっき、大和に寂しそうな顔させちゃったの」
「え、黒崎に?」
「うん。大和、私に変な事したら嫌われるかもしれないって不安に思ってたみたいで……傷ついたみたいな、怯えてるみたいな顔で笑ってた。
私がちゃんと告白の答えを言えてないから、大和を不安にさせてるんだって思った」
「ちなみに変な事って何?」
誤魔化したつもりだった部分を聞き返されて、美琴はもごもごと口を動かす。
「だ、抱き締めようとしたみたいで……。あ、でも大丈夫だったんだけど! 私が大和の顎に頭突きしちゃったからそういう感じじゃなかったし……っ」
「頭突きってなんで……まぁ、いいや。
それより、抱き締めようとする事が変な事なの?」
「変っていうか……だってそんなの今までした事ないから変な感じがして」
照れて頬をほんのり染めている美琴に、彩乃はやれやれといった感じで忠告をする。
「黒崎のために言っておくけど、このまま付き合っていけばそれ以上に変な事いっぱいする羽目になるんだからね?
あいつ変態っぽいから色んな事されるよ、きっと」
「えっ……」